みなさんロフトってどう思いますか?

「ロフトってなんか楽しそうだし、空いてる空間を上手に使えてスペースも広がるし、コストも部屋を大きくするよりかからないし、ぜひ作りたい」派ですか?
それとも・・
「実際天井も低くて実用的じゃないし、階段も昇りにくそうで意外とコストもかかるし、無駄な空間になりそうだからいらないな・・」派ですか?
こういう場合、メリットやデメリット、コスト面や活用法等などが一般的なのですが、敢えて個人的に思うことをまとめてみました。
❙ ロフトについて思うこと ①目的はなんでしょう?❙
何のためにロフトを作りますか?・・収納スペース、就寝スペース、子供の遊び場、趣味のスペース、読書コーナー・・もちろん何が目的でも全然OKだと思います。漫画の書庫兼ひたすらにその世界に浸る場所にしてもいいでしょうし、専用のTVモニターを置き、大好きな海外ドラマや映画鑑賞を楽しむコーナでも、ただ寝るためだけのロフトベットのようなスペースでもいいと思うのですが、ただ単純に「屋根裏の空間が随分空いてるから利用しないとなんかもったいない気がする・・」とか「なんか楽しそうじゃん」というノリで作ってしまうと結局何も使わないスペースになることも・・。何かに使えそうと作ったロフトが、今では捨てるかどうか悩む所有物の「取敢えず保管」の場所と化している事も少なくはないでしょう。もし、折角だから作ってみようと思われたなら、どこに、どのような目的で、どんなスペースを、どのくらいの広さで、どんな仕様や作り方で等々、その他の間取りを考えるのと同じように、しっかりと検討した方がよろしいのではと思ったりします・・。
❙ ロフトについて思うこと ② では、実際使い勝手はどうでしょう?❙
それぞれの用途や目的に沿って作ったロフト、実際に使用してみての本音はどうなんでしょうか?。
「移動式のロフト用階段がそこそこ重くて掛けっぱなしになって邪魔だと思うこともあった(スライドタイプだと少しは楽)」
「就寝スペースとして使い始めたけど、布団の上げ下ろしが大変で布団を干す頻度が減った。これはあまり良くないなと・・」
「子供が上り下りする際に冷や冷やするので、上り下り禁止!と矛盾する事態に・・(本当は子供が遊べればと思って作ったのに・・)」
「天井が低く、窓もないので圧迫感があり、快適とは言えない環境に(もっと楽しいイメージがあったけど)」
「冷暖房も届きづらく、光熱費の割高感も気になる」
等々、ネガティブな意見や実際の感想が多く聞かれることもありますが。ですがもちろんそれだけではなくポジティブな意見もたくさんあります。
「一人で趣味に浸りたい時やボーとしたい時は、必ずマイロフトスペースへ上がります(秘密基地仕様のご主人)」
「数年に1度しか使わない物や、季節ものの衣類や布団の収納として大活躍してくれています(収納専用仕様)」
「上の空間に部屋がある事でリビングの装いが素敵に見え、解放感も感じられて良かった(リビングにロフト)」
「安全面を考慮して作ったので、子供の遊び場や気分転換のくつろぎ場や寝床として、多目的かつ快適に利用できてます」
等、作って本当に良かったと感じている方も多いと実感します。想像していたことと実際が異なる方もいらっしゃる一方、イメージ以上と絶賛される方もいる事実を踏まえると、検討段階で実際造られた方の施工例や経験談等、参考にして十分に検討されてから決定されることが望ましいと思います。部屋を作るよりもコスト的な負担は軽くはなりますが、決して安価でできるものではありませんので「作ったら最大有効活用」をテーマに取り組むとよろしいかと思います。
❙ ロフトについて思うこと ③ 使い方を型にはめずに自由空間に ❙
私が個人的にロフトのイメージとして思い描くのは「自由空間」なのですが、作られる方の希望と実用を見てみると、正にロフトとして作られている型通りのスタイルが多いと思います。それは当然なのですが、もっと遊び要素主体で考えることもあっていいのではと思ったりします。例えばですが・・
「防音や音質環境を整えてのシアタールームや音楽鑑賞室、ゲーム専用の部屋に」
「フィギアやプラモデルや骨董品等を好みのスタイルで飾るコレクション展示ルーム」
「漫画や小説など、お気に入りの書庫兼読書コーナーとして」
「非常に置き場所に困り家族から苦情の的になる「筋トレグッズ」を持ち込み、パーソナルジムを作り上げる」
という感じでひたすら自分本位なスペースを構築することも、マイホームを新築すればこその特権だと思います。もちろんこのようなパーソナルスペースを、独立した部屋として作ることもありですし、そのような方も多くいらっしゃいます。確かに、そのように作った方が広さや仕様も自由ですし、完成満足度も高まるとは思います。ただ、ロフトとは通常の部屋とはどこか違う「非日常の空間」のような感覚を持てるような気がするのです。普段では味わえないちょっと違う空間が、そこにはあるような気がしてなりません。そんな日常の中の非日常が家にあるのも、なかなかいいものではないでしょうか。
こうして考えていくとロフトとは、子供のころに友達や兄弟姉妹と一緒になって作った記憶がある方も多いのではないでしょうか、どこか懐かしく、ワクワクして、秘密にしたくなるけどこっそりと自慢したくなる「秘密基地」のような場所なのではと感じることがあります。例えばスーパーでもらってきた段ボールで、壁や屋根を作って囲いを作ってみたり、どこかで探してきた棒っきれとシートで試行錯誤して作ってみたり、雑木林の木立を上手く利用して洞穴のような空間を作ってみたり。それぞれが無我夢中で作り上げた秘密の場所のような、何かそれに通じる感じがするのは私だけでしょうか。大人になっても、そんな昔の胸を焦がすような記憶や気持ちは、ひとそれぞれ大小はあってもなくならないものですよね。そんな童心に帰ってあらためて「ロフト」というものを考えてみるのも楽しいのかも・・と思うのです。